仏像は4~5世紀ごろから広まりました。
仏像はゴータマ・シッダールタの存命中にはまだありませんでした。
彼が亡くなってからもやはり仏像はありませんでした。
何百年も経った4~5 世紀頃。
仏像生誕の地は、ガンダーラ地方(現パキスタン北部)でした。
同じ頃、マトゥラー(インド北部)でも仏像が造りはじめられました。
前者はヘレニズムとローマ、インド文化の影響のもと均整のとれた美しいプロポーション、後者はインド彫刻の伝統のもとに明るくおおらかな、まったく異なった様式の釈尊像が仏像として刻み込まれました。
この2カ所で成立した2派の仏像様式は、以後微妙に融合したり洗練の度を高めたり、その表現に深みを加えていき、4~5世紀頃にインドの大部分を統治したグプタ朝の仏像とともに、各国に伝わり展開していく仏像様式の祖型となりました。
仏像が誕生してからというもの、堰を切ったように造像が行われるようになります。
釈迦像のほか菩薩などの諸尊も造られるようになり、仏教に仏像という偶像を崇拝することが一般的になっていきました。
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